トリノ聖骸布

トリノ聖骸布

トリノ聖骸布はイタリア・トリノの大聖堂が保管する「キリスト(イエス)風の人物像が写し出されている布」の事です。この世に数多く(実際にあったと考えられている以上に多く)存在するキリスト(イエス)の聖遺物の1つであり、復活に至るまでのキリストの遺体を包んでいた埋葬布ではないかと言われています。

トリノ聖骸布の大きさは長さ約4.36メートル、幅1.1メートル強の縦長で、素材は亜麻です。布の上半分、下半分にそれぞれキリスト(イエス)風の人物の正面像、背面像がネガの状態で写し出されてれています。このキリスト(イエス)風の人物像の手首と足とにはキリスト(イエス)が十字架に打ち付けられた際の釘の跡が、額には茨の冠によって出来た傷が、脇腹にはロンギヌスが槍で刺した事によって出来た傷が見て取れるようになっています(説得力のあるものを作るとするならば、当然、そうするところでしょう…)。

トリノ聖骸布は炭素14による年代測定の結果、13世紀~14世紀に作られた亜麻布を使用していると言う事が分かりました。これはトリノ聖骸布が少なくとも13世紀~14世紀以降のものであり、キリスト(イエス)の生きていた時代(1世紀前半)には存在していなかったと言う事を示しています。しかし、一方ではこの測定結果は正しくないとする主張も見られます。

トリノ聖骸布には様々な説が見られ、中にはトリノ聖骸布はキリストの聖遺物マンデリオンと同一のものであるとする説や、トリノ聖骸布の製作者はレオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)であるとする説もある様です。

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